急にパワーアップした者達

ドラゴンボール超では、悟空やベジータが超サイヤ人ゴッドや超サイヤ人ブルーに変身した。こうして彼等は、ドラゴンボールZの時より遥かにパワーアップした訳だが、そんな彼等以外にもパワーアップした者達が存在する。フリーザ、武天老師、人造人間17号である。但し、フリーザに関しては修行して強くなったという描写があるので、ここでは割愛する。ここで取り上げたいのは、どうやって武天老師と17号が強くなれたかについてである。

まず武天老師だが、修行して強くなったとは考え難い。魔人ブウ編まで長らく戦闘には参加しなかった彼が、一念発起して修行を再開したとしても、少なくとも人造人間編までは修行していたクリリンや天津飯には遠く及ばないだろう。ところが、力の大会で彼は、この二人を凌ぐ活躍をするのだから、訳が分からない。

短期間で急激に強くなったのだから、修行以外の方法だと思われる。そこで思い付いたのが、老界王神の存在である。武天老師と老界王神は、趣味が同じ似た者同士であり、気が合いそうである。魔人ブウ編後、何らかの理由で知り合った二人は意気投合し、すっかり仲良しになる。それから武天老師がパワーアップさせてくれと頼めば、あっさり老界王神は了承し、武天老師は潜在能力の限界以上に強くしてもらったのではないか。

悟飯と違い、純粋な地球人である武天老師が老界王神の能力でパワーアップしても、そこまで強くはならないと反論する人が居るかもしれない。確かに純粋な地球人なら、潜在能力はサイヤ人と比べれば大した事ないだろう。しかし、武天老師は只の人間ではなく仙人である。仙人なら常人より潜在能力が遥かに上でも問題ないだろう。

力の大会で、この二人は同じ場に居合わせたが、全く会話していない。だったら二人に繋がりは無いと反論する人も居るかもしれない。しかし、健全な関係ならまだしも、疚しい関係である二人は、周りに自分達の繋がりを知られたくないと思い、敢えて距離を置いていたと考えれば、矛盾は無いと思う。

武天老師の話は以上にして、もっと訳が分からないのは17号である。17号の強さは、超サイヤ人ブルーに変身した悟空にも匹敵する。地球で暮らし、力の大会まで悟空達と関わりを持たなかった彼が、何故そこまで強くなれたのか。

17号は人造人間であるが、元は普通の地球人である。潜在能力は高が知れているので、老界王神にパワーアップさせてもらったとしても、大して強くなれないだろう。そもそも悟空や悟飯とは力の大会の直前まで会っていなかったのだから、老界王神に会うコネすら無い。まさか誰かに再改造してもらうはずもないし、考えられるのは修行しかない。セルに負けた悔しさをバネに真面目に修行に取り組んだとして、あそこまで強くなるには、相当の理由付けが必要である。

そもそも17号や18号は、元人間であるにも拘らず、改造人間ではなく人造人間と呼ばれている。20号も元は人間だが、脳味噌以外は機械の体なので、こちらは違和感を覚えなかった。しかし、17号や18号は、多少改造されただけで、ほとんど人間の体のままなのに人造人間と言われる事には、ずっと違和感を覚えていた。その理由を考えに考え、至った答えは、彼等は超地球人として生まれ変わったという発想だった。

超地球人の戦闘の才能がサイヤ人以上なら、修行によって莫大な強さを得られる。これなら17号が急激に強くなっても不思議ではない。そして、17号が改造人間ではなく人造人間と呼ばれる理由も、超地球人になったからだと考えれば、多少なりとも説明が付く。

最後に余談だが、魔人ブウとの戦いで悟空が界王を通して地球人に語り掛けていた際、17号が悟空の声を「久しぶりに聞いた」と言っていた事に対し、「17号は悟空と会った事がないだろ」とツッコミを入れている人が居た事に自分は驚いた。自分はジャンプを読んでいる時、この事に一切の違和感を覚えなかったからである。むしろ17号が悟空の声を知っているのは当然だと思っていた。

確かに、あの時点では17号が悟空と会った事はなかった。しかし、17号は悟空を殺すために生み出された人造人間である。17号の生みの親であるドクター・ゲロは、悟空の戦闘を虫型のスパイカメラを使って観察していた。その時に撮った映像を17号に見せるのは当然ではないだろうか。17号が悟空の顔を知らず、全くの別人を殺しても、意味が無いからである。17号は悟空の映像を観て、悟空の声を覚えても不思議ではない。だから自分は違和感を覚えなかった。

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